活発な暗闇

活発な暗闇

せかいじゅうのすてきな詩を江國香織さんがあつめて一冊の詩集にしたもの
巻末に 『活発な暗闇のこと』 という 収録されている詩についての解説がある
解説を併せ読みながらじっくりとひとつひとつの詩をあじわうようにして読みすすめた
三好達治『いにしへの日は』という詩についての江國さんの解説はとりわけこころに残った

 うつくしい日本語。うっとりする。たとえば生涯のうちのどこかで、この詩を読んだことのある人とない人とでは、その人の日本語の体力が、違ってくると思います。
― P141

日本語の体力!
さらにこの詩集についてはこんなふうに書かれている

 暗闇を恐れなくていい、と教えてくれたのは書物でした。考えてみればそれは道理で、書物というのは皆、暗闇の住人なのでした。そしてこれは無論地図ではなく、暗闇でまたたくものをコレクションしたささやかな一冊にすぎません。
― P152

詩というものは良いものだなあとしみじみおもいながら読んだ
言葉のうつくしさだとかたいせつさだとかリズムだとか感情だとか