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- 作者: 西加奈子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/12
- メディア: 単行本
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わすれてしまったきもちが描かれていたようにおもう
赤が嫌いなときに見る赤と、赤が大好きなときに見る赤は、全然違って見えるけど、 赤そのものは、ずっと赤なんです。赤であり続けるだけ。見る人によって、それがまったく違う赤になるというだけで。―P138
彼の臭い、彼の影、彼の気配。それらすべてを自分のものにして、彼そのものになりたかった。彼は私の光だった。たった数ヶ月しかいなくても、一生消すことのできない、私の光だった。―P160