白いしるし

白いしるし

絵を描くおんなのひとの 恋のおはなし
わすれてしまったきもちが描かれていたようにおもう

赤が嫌いなときに見る赤と、赤が大好きなときに見る赤は、全然違って見えるけど、 赤そのものは、ずっと赤なんです。赤であり続けるだけ。見る人によって、それがまったく違う赤になるというだけで。―P138

彼の臭い、彼の影、彼の気配。それらすべてを自分のものにして、彼そのものになりたかった。彼は私の光だった。たった数ヶ月しかいなくても、一生消すことのできない、私の光だった。―P160