ひな菊の人生

ひな菊の人生

みずいろのケースのなかに あかい本と きいろい本がはいっていて
あかい本は 奈良美智さんの描いた 『ひな菊の人生』
きいろい本は 吉本ばななさんの書いた 『ひな菊の人生』
どちらの本も手触りのよい布張りで すてきな装丁に 本をひらくまえからわくわくした
まずは 奈良美智さんの本からひらいた すてきな絵がたくさん
とりわけ 『母の魂』 というタイトルの 血をながしている おどろおどろしい絵に 心惹かれた
そのあと 吉本ばななさんの本をひらいた 活字の組み方が変だった
行頭を2マス分ずつ空けているところまでは我慢できたが
数行ずつの空白が挿まれていたり きゅうに2段組になったり
明らかにおかしなところで改行されていたりしたので とても読みにくかった
でも がんばって読んだら いいことが書いてあった
さいごのほうの 死の捉え方 死ぬことにたいする考え方が書いてあるあたりが よかた
吉本ばななさんのおはなしを読んでから もういちど 奈良美智さんの絵をみたら 感じることがずいぶん違った
だけど 『母の魂』 は やっぱりいい絵だとおもう